「君たち、おばかさんじゃないの?」

映画批評家の梅本先生が先週お亡くなりになりました。
今日お通夜があり、祭壇のお花が日本画のように素敵に飾られてありました。

私が横浜国立大学マルチメディア文化課程に入ったとき
まだできて二年目の課程で、
メディア論、哲学の室井先生。映画論の梅本先生。そして音楽家であり批評家であった故大里先生。
この強烈なインパクトのあるご三方でもってマルチは進んでいたと思います。
その他にもフランス文学の木下さんや東洋麿さん、クラシック音楽の許さんや茂木さん、数学の根上さんなど個性的で魅力的な先生がいらっしゃいました。もちろん特別枠に唐さんも!

横浜に来て右も左もわからず、友達作って浮かれていた私は
入学早々この先生方によって刺激を受け、今に至るわけでもあります。

何より一年生の時は先生方がおそろしかった。
梅本先生に至っては、輪をかけておそろしかった。
強烈に覚えているのは
1年生の初めの映画論で、課題で出たのは
フランス映画
フランソワ・オゾンの『海をみる』
トリュフォーの『突然炎のごとく』

強烈なインパクトがありましたが
これを観てどう考えていいのやらとんとわからず
何人かの学生が考えを発言すると
低くてジェントルでとっても素敵なお声で

『君たち、おばかさんじゃないの?』

と一蹴され、それ以降先生はずっと不機嫌なのです。
自分らがよちよち歩きもできないおばかさんであることは確かでした。

めげずに課題の映画を観に
渋谷のユーロスペースやらイメージフォーラムやらアップリンクやら
足しげく通い、レイトショーで一夜を過ごしたりなど
おかげで映画館には詳しくなりました。
大学の図書館にも贅沢な試写室があって
そこでも梅本さん監修でフランス映画や日本映画など厳選された作品を
ただで観ることができ、空いた時間などよく利用しました。


二年三年となるうちに、おそろしいレポートのある授業を敬遠し
こちとら唐研究室で芝居の稽古や学外の活動に明け暮れる日々。
それでも、アンテナたてて、梅本さんが課題に出す映画は
チェックするようにしていました。
後輩の学年の授業をのぞくとにこやかに話をくりひろげていて
とてもショックを受けたことを思い出します。


何年か唐ゼミで活動しているうちに
廊下で梅本さんとばったり会うと、さりげなく話しかけていただき
「がんばってね〜」なんて言ってもらったり。
もちろん映画の話なんてだせないけれど。

とにかくおしゃれでグルメな梅本さん。
梅本さん推奨の、学生でも行ける安めのフレンチなんかも行きました。
影響力ははかりしれません。



入学時から十数年、差は縮まらず広がるばかりです。

誰もが亡くなったことをいまだに信じられないのですが
低音ヴォイスで笑って「甘えないでね」っていわれそうなので
自分の活動にもっともっと励もうと思います。ご冥福をお祈りします。
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by m109m | 2013-03-19 00:16 | Comments(0)


唐ゼミ・役者        禿恵 トクメグミ+k.徳鎮


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